呼吸臨床

【特集】呼吸器科医に役立つ最先端のメカノバイオロジー研究

企画:寺崎泰弘,ゲストエディター:伊藤理


 生体は常に重力,圧力,ずり応力といった機械的刺激(メカニカルストレス)を受けています。これらメカニカルストレスがどのようにして細胞機能や生体の応答を制御するか,疾患の病態生理に関与するかを追究する研究が「メカノバイオロジー」です。呼吸器は多様なメカニカルストレスにさらされていることから,呼吸器の細胞機能・生理機能や呼吸器疾患の病態機序を解明するうえで,呼吸器メカノバイオロジー研究の果たすべき役割は大きいと期待されています。今回の特集では,メカノバイオロジーを紹介し,研究の魅力と課題をお伝えすることを企画しています。

(伊藤理)

2)各論:4.メカノセラピーーメカノバイオロジーをどのように臨床応用するか?ー

小川 令*, 高田弘弥*

*日本医科大学形成外科(〒113-8602 東京都文京区千駄木1-1-5)


Mechanotherapy-How to apply mechanobiology for clinical application-

Rei Ogawa*, Hiroya Takada*

*Department of Plastic, Reconstructive and Aesthetic Surgery, Nippon Medical School, Tokyo


Keywords:メカノセラピー, メカノメディシン, メカノメディケーション, メカノセンサー, メカノシグナル伝達経路/mechanotherapy, mechanomedicine, mechanomedication, mechanosensor, mechanosignaling pathway 


呼吸臨床 2017年1巻3号 論文No.e00021
Jpn Open J Respir Med 2017 Vol. 1 No. 3 Article No.e00021

DOI: 10.24557/kokyurinsho.1.e00021


掲載日:2017年12月11日


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要旨

 メカノバイオロジーは,張力や浸透圧といった物理的刺激が,細胞,組織,臓器あるいは生体にどのような影響を与えるかを解析する生物物理学の研究領域である。メカノバイオロジーの概念をもとにした医学研究はメカノメディシンと言われるが,これを実際の臨床現場で考え,物理的環境をコントロールする医療はメカノセラピーと呼ばれる。本論文では,メカノメディシンを臨床応用する具体的方法論,すなわちメカノセラピーの具体的方法につき考察する。