【連載】ホブソンの『内科新説』―幕末のイギリス医学にみる呼吸器疾患


(1)『内科新説』はどのような書物か

工藤翔二*


*公益財団法人結核予防会


鄒  大同**

(和訳協力)**イスクラ産業株式会社・中成薬部


Hobson’s『Naika-shin-setsu』(Practice of medicine and materia medica)-Respiratory diseases found in English medicine of the latest Edo period


呼吸臨床 2017年1巻2号 論文No.e00024
Jpn Open J Respir Med 2017 Vol. 1 No. 2 Article No.e00024

DOI: 10.24557/kokyurinsho.1.e00024


掲載日:2017年11月26日


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要旨

 江戸時代,西洋医学はオランダから日本にもたらされた。しかし,幕末には英国人医師ベンジャミン・ホブソンによって中国上海で出版された中国語(漢文)の医書が,訓点翻刻(訓読みのための返り点などを付して印刷)されて,『内科新説』という名の医書として日本で普及していた。本稿では3回に分けて,本書の由来とともに,気管支喘息,結核について,当時のイギリス医学における呼吸器疾患の理解を紹介したい。和訳は,できるだけ原文(漢文)を残すこととし,鄒大同医師の協力を得た。