" /> 【特集】今日の薬剤性肺障害の実際■薬剤性肺障害の診断と治療■牛木淳人 |
呼吸臨床

【特集】今日の薬剤性肺障害の実際

企画:寺崎泰弘


 他誌などでも本特集テーマは時々ございますが,日進月歩の新しい治療薬に関連する,常に呼吸器領域の重要なテーマであります。新規薬剤に関する情報や鑑別に役立つ新知見などあればご紹介していただければと思います。

 学会でもガイドラインが新しく出ていますので,まったく同様のものをご執筆いただくというよりは,広範囲を網羅せずとも,執筆の先生方のカラーをだしていただければ幸いです。ガイドラインや他の特集などとはひと味違った特徴のある特集になればありがたく存じます。


薬剤性肺障害の診断と治療

牛木淳人

信州大学医学部内科学第一教室(〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1)


Diagnosis and treatment of drug induced lung injury

Atsuhito Ushiki

First Department of Internal Medicine, Shinshu University School of Medicine, Nagano


Keywords:薬剤性間質性肺炎,抗悪性腫瘍薬,分子標的薬,副腎皮質ステロイド/drug induced interstitial pneumonia, antitumor drug, molecular target drug, corticosteroid


呼吸臨床 2020年4巻12号 論文No.e00083
Jpn Open J Respir Med 2020 Vol.4 No.12 Article No.e00083

DOI: 10.24557/kokyurinsho.4.e00083


掲載日:2020年12月21日


©️Atsuhito Ushiki. 本論文の複製権,翻訳権,上映権,譲渡権,貸与権,公衆送信権(送信可能化権を含む)は弊社に帰属し,それらの利用ならびに許諾等の管理は弊社が行います。


要旨

 薬剤性肺障害患者213例の臨床像を検討したところ,年齢中央値は69歳で,性別は男性が150例(64.9%)と約2/3を占めた。原因薬剤は抗悪性腫瘍薬が129例(55.8%)と最多であり,近年薬剤性間質性肺炎の報告が増加してきている分子標的治療薬に分類される薬剤は58例(25.1%)であった。診断は除外診断であり,患者背景や各種検査所見を総合的に判断して診断する必要がある。治療は被疑薬の中止と副腎皮質ステロイドの投与である。

文献

  1. 日本呼吸器学会薬剤性肺障害の診断・治療の手引き第2版作成委員会. 薬剤性肺障害の診断・治療の手引き(第2版)2018. 東京: メディカルレビュー社, 2018.
  2. 牛木淳人. 日本における薬剤性肺障害の臨床像. 月刊薬事. 2015; 57: 191-5.
  3. 花岡正幸. 綜説 薬剤性肺障害. 呼と循. 2016; 64: 1108-14.
  4. Ushiki A, et al. Clinical characteristics of DLI: What are the clinical features of DLI? Hanaoka M, et al, editors. Drug-induced lung injury. Singapore: Springer, 2018: 27-33.
  5. Camus P, et al. Interstitial lung disease induced by drugs and radiation. Respiration. 2004; 71: 301-26.
  6. ノバルティスファーマ株式会社. アフィニトール®錠5mg適正使用ガイド.
  7. 小野薬品工業株式会社. オプジーボ®点滴静注20mg, 100mg適正使用ガイド.
  8. 金澤 實. 薬剤性肺疾患:診断と治療の進歩 IV.治療指針 1.治療方針. 日内会誌. 2007; 96: 1156-62.