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呼吸臨床

【特集】呼吸機能イメージングの新たな展開

企画:平井豊博


 スパイロメトリーや肺気量分画,肺拡散能力などの呼吸機能検査は,日常の呼吸器診療や臨床研究において,疾患の診断や治療効果の判定,病態解析などに広く用いられていますが,呼吸機能を可視化し定量化することができれば,肺の構造との対比をより明確にしたり,動的な変化を捉えたりするなど従来にはないさまざまな情報を与えてくれると期待されます。このような呼吸機能イメージングは,近年のME機器や画像処理技術の進歩に伴い,めざましく発展してきています。そこで本特集では,今後期待される新しい呼吸機能イメージングの各種モダリティについて,基本的な原理から臨床での有用性,今後の課題や展望などについて,それぞれの専門家の先生方からわかりやすく解説いただきます。

PET/MR

野上宗伸*

*神戸大学医学部附属病院放射線部(〒650-0017 兵庫県神戸市中央区楠町7-5-2)


PET/MR
Munenobu Nogami*
*Department of Radiology, Kobe University Hospital, Hyogo


Keywords:PET,MRI,PET/MR,肺,呼吸機能/PET,MRI,PET/MR,lung,respiratory function


呼吸臨床 2019年3巻2号 論文No.e00057
Jpn Open J Respir Med 2019 Vol.3 No.2  Article No.e00057

DOI: 10.24557/kokyurinsho.3.e00057


掲載日:2019年2月4日


©️Munenobu Nogami. 本論文の複製権,翻訳権,上映権,譲渡権,貸与権,公衆送信権(送信可能化権を含む)は弊社に帰属し,それらの利用ならびに許諾等の管理は弊社が行います。





要旨

 PET/MR一体型装置は本邦にて2012年に薬事承認され,特定の悪性腫瘍の病期診断及び転移・再発の診断目的として保険適用となった。統合型PET/MRの特徴は,両者を同時に撮像できる点にあり,これはPET/CTにもない長所である。 MRIの優れたコントラスト分解能や機能画像としての側面,PETと同時収集が可能である点は,呼吸器領域において大きなアドバンテージとなり得ると考えられる。

文献

  1. Spick C, et al. 18F-FDG PET/CT and PET/MRI perform equally well in cancer: evidence from studies on more than 2,300 patients. J Nucl Med. 2016; 57: 420-30.
  2. Heusch P, et al. Thoracic staging in lung cancer: prospective comparison of 18F-FDG PET/MR imaging and 18F-FDG PET/CT. J Nucl Med. 2014; 55: 373-8.
  3. Huellner MW, et al. TNM staging of non-small cell lung cancer: Comparison of PET/MR and PET/CT. J Nucl Med. 2016; 57: 21-6.
  4. Burris NS, et al. Detection of small pulmonary nodules with ultrashort echo time sequences in oncology patients by using a PET/MR system. Radiology. 2016; 278: 239-46.
  5. Chen Y, et al. Attenuation correction of PET/MR imaging. Magn Reson Imaging Clin N Am. 2017; 25: 245-55.