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*東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野(〒980-8575宮城県仙台市青葉区星陵町4-1)
**東北大学病院臓器移植医療部
The circumstance of lung transplant in Japan
Takashi Hirama*,**
*Department of Thoracic Surgery, Institute of Development, Aging and Cancer, Tohoku University
**Division of Organ Transplantation, Tohoku University Hospital
Keywords:肺移植,日本臓器移植ネットワーク,ドナー,レシピエント,呼吸器内科医/lung transplant, Japan Organ Transplant Network, donor, recipient, pulmonologist
呼吸臨床 2022年6巻7号 論文No.e00152
Jpn Open J Respir Med 2022 Vol. 6 No. 7 Article No.e00152
DOI: 10.24557/kokyurinsho.6.e00152
©️Takashi Hirama. 本論文の複製権,翻訳権,上映権,譲渡権,貸与権,公衆送信権(送信可能化権を含む)は弊社に帰属し,それらの利用ならびに許諾等の管理は弊社が行います。
肺移植は,終末期呼吸器疾患をもつ患者において生活の質を高めかつ生存期間を延長させることができる唯一の治療法である。肺移植は様々な呼吸器疾患で治療オプションの1つとして普及しつつあるものの,臓器提供者(ドナー)の臓器を使用することから,臓器斡旋に関連する取り決めや日常診療では用いられない基準などがある。日本では,肺移植登録や術後管理を呼吸器外科医が行ってきた経緯があり,呼吸器内科医が移植診療に携わる機会は少なかった。しかし,移植医療の分野でも,新規免疫抑制療法の開発,感染症治療薬の適用拡大,多彩な基礎疾患をもつ患者への肺移植など,呼吸器内科医の関与は不可欠である。そのため,本連載では,「呼吸器内科医のための肺移植の診かた」として,内科医が肺移植診療に携われるよう,日本における肺移植登録,待機患者の診察,肺移植レシピエントの管理などについて解説する。